症状別対処法
坐骨神経痛(座骨神経痛)

下記のようなところに痛みやしびれを感じたことはありませんか?(下記は一例です)
- 腰痛があり、お尻から太ももの裏、横に
痛みやしびれ、違和感がある。
- 腰痛とふくらはぎの痛みやしびれ、足のすねに
痛みやしびれがある。
- 腰痛はないけれども、太ももの裏や横からふくらはぎ、
時には足の裏まで痛みや しびれが走る。
このような症状を「坐骨神経痛」と呼びます。
坐骨神経痛とは腰から出ている坐骨神経がお尻、太ももを通りながらいくつかに枝分かれし、ふくらはぎ、足まで伸びている神経ですが、それらが何らかの原因で行き滞り、上記のような痛みやしびれを出す症状です。
原因はさまざまですが、病院で診断される原因は下記の通りです。
【坐骨神経痛(座骨神経痛)の原因】
■腰椎椎間板ヘルニア
背骨には骨と骨の間にクッションの役割をする「椎間板」という軟部組織があります。その腰椎の間にある椎間板の中にある髄核(アンコ餅に例えればアンコのようなもの)が飛び出て神経に触れ、下記のような症状が出ます。
【症状】
腰からお尻、太ももやふくらはぎにかけて痛み、痺れが走り、ひどいときには歩くこともままならなくなったり、くしゃみやせきで痛みやしびれがでる場合があります。
【原因】
若い方は激しいスポーツなどによる物理的な負荷がかかり発症する場合が多く、年配の方々は加齢により椎間板が固くなり、前かがみの姿勢や突発的な腰に負担のかかる動作により、固くなった椎間板に亀裂が生じ、椎間板の中にある髄核が飛び出て上記のような症状が生じます。
■腰部脊柱管狭窄症
2005年の年末、NHKの紅白歌合戦の司会をされ、その後緊急手術した、みのもんたさんに発生した症状であるため、ご存知の方はたくさんいらっしゃると思います。
脊椎は一個一個の椎骨がつなぎ合わさって出来ており、その椎骨に椎孔という穴が一つ開いております。 その穴がつなぎ合わさって脊柱管を形成しており、その脊柱管の中に脊髄が通っておりますが、腰あたりから馬の尻尾のようにばらけて、体の各部位へとつながって行きます。
その馬の尻尾のようにばらけた神経を馬尾神経といいます。 この脊柱管が何らかの原因で狭まり、馬尾神経が圧迫されることによってさまざまな症状が出てくることを腰部脊柱管狭窄症といいます。
【症状】
坐骨神経痛の症状に加え、両足、お尻、股などにしびれ、痛み、灼熱感、足の脱力感、少し歩いたら足がしびれて歩けなくなる→少し休んだらよくなる(間欠は行)
■変形性脊椎症
背骨には骨と骨の間にクッションの役割をする「椎間板」という軟部組織があります。それが加齢や腰椎に負担のかかる前かがみ姿勢などにより薄くなり、椎骨にとげの様な骨(骨棘)が出来あがり、神経にふれて様々な症状が出ることです。
【症状】
坐骨神経痛の症状に加え、腰が重だるくなったり、寝返りや朝起きた時、ちょっとした動作でびりっとするような痛みが走ります。
■脊椎分離症、脊椎すべり症
先に説明した椎体には恐竜の背中のようなとげの形をした骨があります。その骨の根元(関節突起間部)が10代、20代頃の過度なスポーツにより断裂することを脊椎分離症、その断裂した椎体のすぐ下の椎間板が変性して椎体が前方に滑り出すことを脊椎すべり症といいます。
【症状】
坐骨神経痛の症状に加えて太ももの裏側が緊張して硬くなり、足を真っ直ぐに上げにくくなります。
■急性腰痛
いわゆる「ぎっくり腰」で海外では「魔女の一撃」と言われております。 これに関してはまだ不明な点が多いのですが、急性期の椎間板ヘルニアの場合や、硬くなった筋肉や軟部組織、靱帯が何らかの衝撃、たとえばくしゃみとか、せき、シャンプーするときに前にかがんだ瞬間、うがいして水を口から出すとき、準備運動せずにスポーツを始めたときなど、ちょっとした衝撃がきっかけで小さな断裂が入り、激しい痛みを出すとも言われております。
ただぎっくり腰になる方々の共通点は日常生活の中で同じ姿勢でいることが多いようです。 同一姿勢でいることが多ければ、それだけ筋肉を動かさないため、筋肉は硬くなりやすく、硬くなった筋肉はしばらく放置してカチカチになった輪ゴムが切れやすいのと同様に、なんでもない衝撃で切れやすくなってしまいます。
【症状】
上記の様なちょっとした動作で激痛が走り、ひどいときはその場で動けなくなり、歩くのもままならなくなります。 また歩けるけれども痛みがあり、座ったり足を曲げたり、寝返りを打ったり、ベットから起き上がることができなくなります。
■梨状筋症候群
仙骨と大腿骨をつなぐ洋ナシの形をした筋肉があります。その形のとおり梨状筋といいますが、坐骨神経がこの梨状筋部から皮膚の下に出てくるところで圧迫を受け、坐骨神経痛のような痛み、しびれが出ることを梨状筋症候群といいます。
坐骨神経痛の原因は上記のようにさまざまです。
まずは上記のような状態ではないか、整形外科できちんと検査し(特に上記4項目)、診断を受けられることをお勧めいたします。
しかし病院に行っても、上記のような原因がなく異常なしと言われて痛み、しびれがある場合や、上記の原因でなかなか痛みが改善されない方々はあきらめずに、ぜひ一度当院にご相談ください。
《参考資料》
標準整形外科学 : 医学書院
よく分かる最新医学 ひざ・腰・肩の痛み : 主婦の友社